写真家・川島小鳥ってどんな人?

こんにちは。 リユース事業の支援ツール、meseeです。

このマガジンでは「リユースをもっと楽しむ」をコンセプトに、色々なカルチャーを「リユース」の視点から楽しめる情報を発信しています。

今回ご紹介するのは、写真家さんです。
ありふれた日常や、素の表情を撮影することを大切にしている、写真家「川島小鳥」さん。

大ヒット作である写真集『未来ちゃん』をはじめ、川島さんの作品は年月が経っても色あせないような、川島さんにしか撮れないオリジナリティのあるものばかりです。

人の心を掴む数々の作品を作り続けてきた川島さんは、一体どんな人物なのでしょうか?

ということで、この記事では写真家の川島小鳥さんにフォーカスして、活躍や人となりをご紹介していきます。

今回は、

という形で、フォトグラファーの人となりを通して、人物や作品の魅力を伝えられるお話しをご紹介していきます。

ぜひご覧ください。

「川島小鳥」とは?

川島小鳥 川島小鳥さん 引用imaonline.jp

話題を集めた写真集『未来ちゃん』で知られ、女性3ピースバンド『SHISHAMO』のアルバムジャケットの撮影、俳優さんの撮影など、著名人の撮影にも引っ張りだこの注目の写真家である、川島小鳥さん。

川島さんの撮影する写真は、たくさんの人の心を惹きつける魅力があります。

被写体となるモデルさんとの信頼関係は、長期間一緒に過ごしながら徐々に築いていくのだそう。

そのため被写体の表情には、川島さんと近しい距離感があるからこそ引き出された、飾らない、その人の素の魅力が表現されています。

常にカメラを持ち歩いているという川島さん。

「目の前にある、普通の日常」を撮ることを大切にしているそうです。

川島小鳥さんの経歴

1980年に東京都で生まれの川島さん。

早稲田大学第一文学部仏文科を卒業後、カメラマンの道に進みます。

川島さんの師匠は、写真家詩人(ポエムグラファー)である沼田元氣さんです。

沼田さんは現在、こけしとマトリョーシカの店〈コケーシカ〉をプロデュースし、2021年12月に念願だった写真館をオープンするなど活動しています。

弟子としてお手伝いをすることになったきっかけは、川島さんが写真スタジオでアシスタントとして働いていた頃のこと。

川島さんは、偶然沼田さんに遭遇したのだそうで、元々沼田さんのファンであった川島さんは、思い切って話しかけました。

すると後日「今度手伝いに来ない?」と誘われ、それがきっかけに。

それから川島さんは、沼田さんの元で5年ほど撮影のいろはを学んでいます。
川島小鳥さんと沼田元氣さん
イベントでのサイン会(左:沼田元氣さん 右:川島小鳥さん) 引用 Twitter @koke_shkaより

代表的な作品受賞歴

  • 2006年 『BABY BABY』デビュー作
     第10回 新風舎・平間至写真賞大賞 受賞
  • 2010年 『未来ちゃん』佐渡島に住む友人の3歳の娘を被写体に撮影した、9万部を超えるヒット作
     第42回 講談社出版文化賞写真賞 受賞
  • 2015年 『明星』3年間にわたって台湾で撮影した写真集
     第40回 木村伊兵衛写真賞 受賞
BABY BABY 写真集『BABY BABY』 引用amazon.co.jp

川島小鳥さんを形作るもの

ここからは、写真家 川島小鳥さんを形作る要素について掘り下げていきたいと思います。

カメラマンになったきっかけ

川島小鳥さん 引用fujifilm.jp

元々映像作品に興味があった川島さん。
高校時代の将来の夢は映画監督だったそうです。

インタビューで、「映画はいろんな時代のいろんな場所へ一瞬にして連れていってくれるから大好き」と答えています。

当時は毎日のように映画館やビデオで映画を観るほどのめり込んでいたんだとか。

大学時代には、友達や風景の撮影をしていた川島さん。

いつしか写真の世界にどっぷりと夢中になり、漠然とではありますが「将来は写真の道に進もうかな」という思いはあったようです。

しかし周りで就職活動が始まっても、卒業直前の2月まで全く就職活動を行わなかった、川島さん。

そんな姿を見かねた川島さんの友人は、知り合いの写真スタジオを紹介してくれました。

面接に行ったところ、運よく合格。

力仕事も多く、ハードな毎日だったそうですが、川島さんの、写真家に通ずる仕事の日々はここから始まりました。

ポートレート撮影のこだわり

川島小鳥さん 引用Twitter @kotorikawashimaより

写真家としての活動を本格的に始めた頃、川島さんは前述した写真家、沼田元氣さんに師事していました。

オリジナリティに富んだ、写真の枠にはまらない自由な沼田さんの作品に強い憧れをいだいていたそうです。

川島さんは、沼田さんから「“写真の魅力は被写体が8割、撮影者の力量なんてたかが知れている。謙虚な気持ちが大切だ”と教わりました」とインタビューで答えています。

大切なのは被写体のことを尊敬することであり、写真家の腕を「どうだ!」と見せつけるのではない、と。

そんな想いを身近な師匠から教わった川島さんだからこそ、(言葉は悪いけれど)「普通の写真」ともいえる、「いつも目の前にある普通の日常」を大切に撮影しているのではないでしょうか。

転機となった作品『未来ちゃん』

未来ちゃん 写真集『未来ちゃん』 引用amazon.co.jp

『未来ちゃん』は、新潟県佐渡島に住む友人の3歳の娘さんを、1年にわたって撮り溜めてきた写真集です。

おかっぱ頭にりんごほっぺが特徴で、ころころと変わる表情が何とも可愛らしい未来ちゃん。

一心不乱に食べる様子がインパクト大の写真が表紙に使われており、未来ちゃんの不器用さや一生懸命さが心を掴む作品です。

鼻水を垂らして泣いたり、思いっきり笑ったり。佐渡島の大自然に囲まれ、全力で毎日を生きる1人の女の子の圧倒的なパワーが写真から伝わってきます。

撮影の間、川島さんは「未来ちゃん」にあまり声掛けをしません。

自由に走り回る彼女の傍らに、いつもカメラを一つぶら下げてすっと控えていて、淡々とシャッターを切っていくそうです。

それはあえて存在感のない、空気のような立ち位置を意識しているから。

“こっちを向いてほしい”、“こう動いてほしい”という指示を出さないこと。川島さんが大切にしている「作り込まないこと」が、気取りも緊張もない、素のままの表情を撮る秘訣なのでしょう。

また川島さんは、この作品集を完成させるまでの1年間、仕事の合間を縫って夜行バスやフェリーを乗り継いで十数回ほど佐渡島を訪れたそうです。

未来ちゃん宅に滞在した期間は短くて数日間、長い時には10日間にも渡ります。

一緒に寝起きと共にして、家族のお出かけに同行したり、家のお手伝いをしたり。

時間をかけて生まれた信頼関係も、未来ちゃんの唯一無二の愛くるしさが余すことなく引き出されている理由の一つです。

ずっとフィルムカメラを愛用している川島さん。

『未来ちゃん』の撮影には、色表現が豊かで色転びがなく万能と言われる富士フイルムのフィルム「PRO400」を使用したそうです。

木村伊兵衛写真賞を受賞した『明星』について

明星>
<span style=『明星』 引用amazon.co.jp

『未来ちゃん』の3年後に刊行された作品が、写真集『明星』です。

台湾に3年間で30回通い、その内1年間ほどは、アパートを借りて実際に住んで撮り続けました。

語学を学びながら現地で撮り続けた7万枚ほどの写真の中から、約200枚を厳選して制作されたという写真集です。

「良い作品にするためには納得いくまでとことんやらないと気が済まない性格。でも、何回も訪れたかいあって台湾の内側までのぞけた気はしています」と川島さん。

どこか懐かしく温かい空気が流れる台湾と、そこに住む人たちの“自分の理想を掲げ、自由に伸びやかに楽しく生きている姿”が印象的だったようです。

川島小鳥さんの被写体へ向けるエネルギーにはとても驚きます。

写真集に登場する台湾の人たちの表情は、キラキラと輝き、生き生きとしています。

写真を見る人も、深みのある面白さ、懐かしさもある現地の空気感を共有でき、いろいろな気持ちを味わえる作品です。

また、作品の縦横を気にせずに楽しんでもらおうと、本の体裁にも工夫が施されタテの写真はタテに、ヨコの写真はそのまま横に。

一度見たら忘れられないような独特の形をしています。

川島さんは、「自分が写真家としてやりたかったこと、表現したかったことの全てをこの一冊に詰め込むことができた」と語っています。

そんな想いが込められた写真集『明星』は、「写真界の芥川賞」と呼ばれる木村伊兵衛写真賞を受賞しました。

映画『南瓜とマヨネーズ』のスチール撮影を担当

南瓜とマヨネーズ 映画『南瓜とマヨネーズ』 引用eiga.com

映画『南瓜とマヨネーズ』は、魚喃キリコさんによる漫画が原作のラブストーリーで、主演は臼田あさ美さん。

川島さんによるティザービジュアルと、全て異なるキャッチコピーと写真で構成された5パターンのチラシが展開されました。

川島さんにとって撮影現場における全ての写真を撮り下ろしたのは初の試み。

映画のスチール撮影を川島さんにお願いするというのは、主演を務めた臼田さんのアイデア。

『南瓜とマヨネーズ』の世界観を写真でも表現してくれる写真家さんをプロデューサーと相談をしている中で、「小鳥さんが撮ってくれたら最高だよね」ということになり、オファーを出したのだそうです。

最初は「映画のポスターのみ」の予定が、制作チームが川島さんとのスケジュール調整をしてほぼ毎日、ずっと現場に付きっきりでの撮影が実現したのだそう。

インタビューの中で、まるで「奇跡のようだった」と臼田さんは語っています。

フィルムカメラで撮影したあたたかみのある川島さんの作風は、映画の世界観とぴったり。

ドラマティックな雰囲気や、劇中の2人の日常をそのまま切り取ったような映画のポスターも印象的です。
南瓜とマヨネーズ
川島さんによるティザービジュアル 引用eiga.com

川島さんの、人物の魅力をぐっと引き出したあたたかみのある写真は、どれも人の心を掴みます。

唯一無二の写真家として、今後の活躍がますます楽しみです。

参考

川島小鳥さんの使用機材や作品の中古市場での評価について

ここまでご紹介したように、ありふれた日常や、素の表情を撮影することを大切にあたたかみのあるフィルムカメラでの撮影を得意とする、川島小鳥さん。

機材は、オリンパス OM-2やニコン F6を使用しているようです。

OM-2は、デビュー作『BABY BABY』でも使用しており、見た目の可愛さや繊細な写りや美しく光も撮れる所が気に入っているのだそう。
OLYMPUS 0M-2
川島さん使用「OLYMPUS 0M-2」 引用imaonline.jp

またF6といえば、35mmのニコンのフィルム一眼レフの最後の機種です。

写真集『未来ちゃん』撮影時に購入し、すばしっこい動きをする未来ちゃんを撮るのに、オートフォーカス機能が活躍したのだとか。
OLYMPUS 0M-2
川島さん使用「Nikon F6」 引用imaonline.jp

まずオリンパス OM-2は、レトロな部類のフィルムカメラということで、中古市場でもお手頃な価格で手に入れることが出来ます。

ただし古いものが多く、中古市場で手に入れる際には商品の状態などによく注意する必要がありますので、カメラ機材の取引に慣れていない方は、プロの中古カメラ店などで購入、買取などをした方が無難かもしれません。

また、ニコン F6は依然人気のフィルムカメラとなっており、中古でも10万円は超える価格での取引がおこなわれています。

ジャンク品でも10万円弱の金額で取引されており、かなり人気の様子。

もしお持ちで手放したいと思っている方も、購入したいと思っている方も、ぜひ一度プロの買取販売店にご相談してみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでくださった方へ

ここまで読んで下さりありがとうございました。

今回は、人の心を掴む数々の作品を作り続けてきた写真家の、川島小鳥さんについてご紹介させていただきました。


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