このマガジンでは「リユースをもっと楽しむ」をコンセプトに、色々なカルチャーを「リユース」の視点から楽しめる情報を発信しています。
今回ご紹介するのは「たまごっちの歴史」についてです。
1996年に初めて発売されてから、日本中でブームを巻き起こし、様々な形で展開しながら愛されてきた育成ゲームです。
Supremeとのコラボなども発表され、レトロでローテクな味わいも相まって再注目されているたまごっち。
今回は、
という形で、思わず懐かしくなってしまいそうなたまごっちの歴史をご紹介していきます。ぜひご覧ください。
たまごっちってどんなおもちゃ?
引用toy.bandai.co.jp世代の方からすると、「たまごっち」と聞いただけでどんなおもちゃかすぐに思い浮かぶかと思います。
たまごっちは「デジタル携帯ペット」というコンセプトの下1996年に発売されました。
デジタル携帯ペットたまごっちとはその名の通り、デジタル表示をされた非常に愛くるしいキャラクターをいつでもどこでも手元で育成出来るというおもちゃです。
発売されたその当時女子高生を中心に大人気となり、スクールバッグには皆がたまごっちをぶら下げていたと言っても過言ではないくらい社会現象を巻き起こしていました。
初代たまごっちは定価1980円で販売されていたのですが、あまりにも人気で品薄となった為数万円という高値で売買され、人気カラーともなれば十万円を超えるものもありました。
中にはこれに乗じた詐欺なども横行していたようです。
これほどまでに人気だったたまごっちは、1996年の発売から現在までにモデルチェンジを繰り返しながらシリーズ累計8000万個以上を売り上げています。
これまでに販売された歴代たまごっち
2023年現在まで様々なモデルチェンジを繰り返しながら販売されているたまごっちですが、実際にこれまでどのようなたまごっちが発売されていたのかを、主要なモデルに焦点をあてて、出来る限り紹介していきますので思い出に浸りながら見ていっていましょう。
初代たまごっち
引用mandarake.co.jp1996年11月発売の記念すべきたまごっち第一作目。
社会現象を巻き起こしたたまごっちもこの作品です。
小さな卵型の本体に液晶画面がついており、その液晶の中で様々なキャラクターを育てることが出来ます。
隠しキャラを含めて12種類のキャラクターが存在しており、どのキャラクターに進化するかはそれぞれの育て方によって変わってきます。
ご機嫌をとったりご飯をまめにあげたりと、液晶の中のキャラクターなのですがいつしか本物の生き物を育てているかのような感覚に陥ってしまったのは良い思い出です。
こちらの初代モデルは、2017年、2周年記念ということで復刻モデルが発売されました。
新種発見!!たまごっち
引用amazon.co.jp1997年2月、初代たまごっちが発売された次の年に登場した今作。
基本的なシステムは初代と大差ないのですが、新種発見というタイトルの通り進化するキャラクターの種類が初代よりも3種類増えています。
また、本体の色によって出てくるキャラクターが変わるという事から、コレクターの中では多くのカラーを揃えて全種類のキャラクターをコンプリートするという人もいたようです。
こちらもたまごっち20周年を記念して、初代たまごっちと共に復刻されました。
てんしっちのたまごっち
引用sumally.com1997年8月、天使を育成できるたまごっちとして発売されたスピンオフ的なモデル。
天使っぽさを表現したパールカラーのカラーリングと、本体に装飾された羽根モチーフがかわいらしく、女子たちに圧倒的な人気があった記憶があります。
本体を叩くことでコミュニケーションをとったり、新しいゲームシステムが搭載されているモデルとしても注目されました。
設定としても、たまごっちが死んでしまった生まれ変わりである「てんしっち」が、てんしっちの都から感謝の気持ちを伝えるためにプレイヤーの元にやって来るという、これまでとは違った雰囲気に。
てんしっちには「死」という概念が無いため、これまで病死と表現されていたエンディングが「堕天」のような形で表現されるなど、天使っぽい設定に余念がない仕上がりとなっています。
また、堕天した際に登場するデビルっちを主役に抜擢した「デビルっちのたまごっち」が、1998年に発売されており、中古市場ではかなりのレアアイテムとして高額で取引されています。
引用amazon.co.jpたまごっち オスっち・メスっち
引用amazon.co.jp1997年12月発売の今作はその名の通り、雄の本体と雌の本体が別々で発売されておりそれぞれの本体でキャラクターを育成し、大人になった時点でブリードと呼ばれる二つの本体を物理的に合体させる方法をとることで子供を産ませることが出来るというのが大きな特徴です。
アダルトっちと呼ばれるいわゆる成人状態まで育てるとブリードが出来る状態になります。
ブリードが出来る状態になると、画面内のたまごっちはソワソワし始めてその時に本体同士を繋ぎ相手側にOKサインが出たら画面が暗くなりベビーっちという赤ちゃんが生まれるという若干大人要素も含まれているたまごっちです。
この作品はゲームボーイにも移植されており、ゲームボーイ版では2つのソフトを通信ケーブルで繋ぐことでブリードすることが可能となっています。
森で発見!!たまごっち/海で発見!!たまごっち
引用mandarake.co.jp1998年2月、3月と発売されたスピンオフ的なたまごっち。
森で発見!!は「むしっち」を、海で発見!!は「さかなっち」を育てるという設定になっています。
むしっち、さかなっちは、前年の97年にゲームボーイ版である「ゲームで発見!!たまごっち2」に登場しており、それを改めて携帯ゲームとしてリリースした形となっていました。
むしっち、さかなっち共に天敵がいたり、水質を保ったりなどの要素があったり、通常のたまごっちとはまた違った味わいが楽しめる作品でした。
この頃、たまごっちブームは全盛期に比べると下火となっており、この後98年に発売される「デビルっち」や「やさしいたまごっち」、「サンタクロっちのたまごっち」などを最後に、この第一次たまごっちシリーズは一旦の終わりを迎えることになります。
たまごっちプラス
引用bandai.co.jp第一次たまごっちシリーズの終わりから随分と間が空いた2004年3月に発売。
ぱっと見は今までのたまごっちと大差ないように感じるのですが、本体と液晶が前作よりも格段にサイズアップしており、それにより今まで荒かった液晶のキャラクターが細かく描かれています。
そしてたまごっちプラスの一番の特徴とも言えるのが、赤外線通信を行うことが出来るようになったという点です。
この赤外線通信を使用し、友達のたまごっちとゲームで競いあったりオスっちメスっちのように交配させ子供を産ませたりと、その他にも赤外線通信で様々なことができ、今までのたまごっちとは比べ物にならないくらい遊びの幅が広がりました。
祝ケータイかいツー!たまごっちプラス
引用bandai.co.jp上述のたまごっちプラスと同年、こちらは11月に発売されたモデル。
前作のたまごっちプラスは赤外線通信が可能になったことによって、遊びの幅が大幅に広がりましたが、こちらは「ケータイかいツー」という名前のとおり、携帯アプリ「たまごっちパーク」との連動が可能になったモデル。
アプリと繋ぐことで、ゲーム内で買い物をしたり、ポイントを貯めたり…という事が可能になりました。
また、この後のモデルとして「超じんせーエンジョイ!たまごっちプラス」というモデルも発売され、PCとの接続や、インターネットに繋ぐことも出来るようになります。
超じんせーエンジョイ!たまごっちプラス 引用bandai.co.jpこの頃のたまごっちは、最新の機能を次々に搭載してゲームとしての可能性をどんどん広げていった時期といえます。
ちびたまごっち
引用bandai.co.jp2005年5月に発売されたちびたまごっち。
基本的なシステムは初代たまごっちを踏襲しているのですが、初代の本体サイズが【横4.3センチ 縦5.0センチ 重さ30グラム】に対しちびたまごっちは【横3.0センチ 縦4.0センチ 重さ18グラム】と非常にコンパクトになっております。
また、システムは初代とほとんど変わらないと言いましたが、飼育をボタン一つで出来るようになっていたりご機嫌アップのミニゲームがなくなっていたりと若干簡略化されていますので、がっつりお世話をしたいというよりも、おしゃれで可愛いキーホルダーとして購入する方の方が多かったようです。
たまごっちプラスカラー
引用bandai.co.jp2008年に発売された今作は、今までの白黒液晶から一新しカラー液晶画面を搭載したモデルが登場。
これまでにも搭載されていた赤外線通信を使用し友達と遊ぶことも可能ですし、育成システムもこれまでたまごっちを触ってきた人にとっては違和感なく入っていけるような作りになっていました。
カラー液晶画面になったことでキャラクターの表情がより深く表現できるようになったり、天気や季節などを色で表現することも可能になりました。
ただ個人的な意見としては、これまでの白黒でチープなたまごっちの方がローテクな魅力があり、カラー液晶搭載で最先端の雰囲気を感じるたまごっちプラスカラーは、おしゃれアイテムとしては少し弱い印象を受けました。
しかしゲームとしての出来は間違いなく今までを超えている作品と言えます。
Tamagotchi iD
引用prtimes.jpTamagotchi iDは2009年11月にたまごっちプラスカラーの後継機として発売されました。
今作の特徴はデータ通信により食べ物やお出かけ先、ゲームなどをダウンロードし追加させることが出来るという点です。
本体自体は赤外線通信のみしか使用できない為、携帯電話でデータをダウンロードし、その携帯とたまごっち本体を赤外線通信しデータを転送させるという方法をとっていました。
このTmagotchi iDは、2018年までにマイナーチェンジをしながら数作品発売されました。
たまごっちの知られざる話
ここまで主な歴代たまごっちの紹介をしていきましたが、次はたまごっちの知られざる小ネタについてお話していきます。入手困難だった超激レアたまごっち
初代たまごっちが社会現象を巻き起こした当時、本体価格は定価2000円で発売されているにも関わらず、世の中では定価の倍値や中には数万円などプレミア価格で取引されていました。
そしてその中でも特に入手困難だったのがホワイトカラーの初代たまごっちです。
このホワイトカラーはたまごっちが流行する前に発売されていたカラーだったようで、未開封品ともなれば10万円以上で取引されていたケースもありました。
そもそもたまごっち自体が生産量と需要のバランスが取れていなかった為、ブームの真っ最中は定価で買える事の方が珍しかったです。
余談ですが、販売元のバンダイはこのたまごっちブームにより大量の追加生産を行いましたがその時すでにブームが去り、それにより数十億の負債を抱えることになったようです。
「これもたまごっち!?」こっそり流行った類似品
世の中のたまごっちブームに乗っかり世の中には、どこからどう見てもたまごっちを真似したかのような商品が多数発売されていました。
そんな類似品、通常であれば購入するはずないのですが、たまごっちが定価で買えない中、意外にもこの類似品が流行っていたりしていました。
ペンギンを育てたり、カメを育てたり、宇宙人を育てたり…と本当にありとあらゆる類似品が出回っていましたが、その中でも特に人気があった商品は販売元不明の「ぎゃおっPi」ではないでしょうか。
引用amazon.co.jpパッケージ自体からたまごっちの匂いがプンプンとしてくる本商品ですが、これが意外にも出来が良く本家にはない要素があったりとおもちゃとしての出来は上々でした。
たまごっちがなかなか手に入らない中、このぎゃおっPiはまさに子供たちにとっての救世主と言っても過言ではないくらい普及していました。
しかし、バンダイもさすがにアウトと感じたのでしょうか、東京地裁にこのぎゃおっPiの輸入と販売の差し止めなどの申請をしたようです。
意外と根強い人気のアニメシリーズ
引用b-ch.com様々なシーンで展開していったたまごっちですが、2009年からはテレビ東京系列でテレビアニメ化もされています。
内容は実際にゲームでも登場するキャラクター達の群像劇となり、基本的には明るい雰囲気なのですが、アニメ終盤の方ではシリアスな展開があったりと子供たちに若干のトラウマを植え付けるような回もありました。
また、テレビアニメ化自体は2009年からなのですが、それ以前の2007年と2008年には映画化もされていました。
このアニメシリーズはたまごっちブームが完全に過ぎ去った後でしたが、意外にもヒットし、放送期間約6年間という長い期間放送されることとなり、現在でもバンダイチャンネルの月額会員に登録することで、第一期の143話までを視聴することが可能となっています。
2期以降はサブスク等でも視聴することができずDVDでのみ視聴ができるようになっているので、今後たまごっちブームが再来した時の高騰を視野に入れ、購入を検討されてみてはいかがでしょうか?
たまごっち×Supremeについて
引用toy.bandai.co.jpなんと今年2023年に、Supremeの春夏コレクションにてたまごっちとのコラボ商品が発売されるとの情報がありました。
発売日こそ発表されていないのですが、春夏コレクションは例年2月下旬~7月下旬まで開催されていますのでその期間のどこかで購入可能となるはずです。
コラボ商品はカモフラージュ柄の初代たまごっちで、バッチリとSupremeのロゴも入っています。
ファッションブランドとのコラボの場合、無駄がない初代たまごっちのデザインはおしゃれ感が際立ち購買意欲を掻き立てられますね。
Supremeの商品は予約が出来ない上に、ECサイトでの購入もできないという事なので直接店舗へ足を運ぶ必要がありますが、努力に見合う価値は十分にあるかと思います。
なお販売価格ですが、こちらも公表がなくまだ不明ですが、噂ではなんと10万円を超すのではないかという話もあるようです。
中古相場のお話
ここまでたまごっちの歴史や魅力についてお話してきました。
ここでは、「たまごっちって中古相場はどうなの?」というお話をしていきたいと思います。
たまごっちの歴史の項でもご紹介したように、これまで様々なたまごっちが発売されてきましたが、やはり過去のものでレアなモデルほど価格が高騰している傾向があります。
古ければ古い方が価値があるか…というとそうでもなく、初代のたまごっちはブームの最中でこそとんでもない高値で取引されていましたが、現在は供給されている数もそれなりにあるようで、当時激レアだったホワイトカラーのたまごっちも、4,000円前後〜6,000円ほどの値付けが妥当なようです。
一番高騰しているモデルとしては、第一次たまごっちシリーズの中で、98年の最後に発売されていた「デビルっちのたまごっち」や「サンタクロっちのたまごっち」「やさしいたまごっち」などは、生産数が少なかったこともあり、非常にレアなアイテムとして、高値で取引されています。
特にデビルっちのたまごっちは高騰しており、5万円を超える金額での取引が多く見受けられます。
サンタクロっちややさしいたまごっちも、2万円〜3万円を超える金額での取引が目立ちます。
このように、当時は人気が下火になっており、大人の事情で生産数を抑えていたモデルが今になって非常に高騰しており、なかなか手に入らない状態が続いているようです。
ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んで下さりありがとうございました。今回はたまごっちの歴史や小ネタ、これから新たなブームを巻き起こすであろうSupremeとのコラボについてお話させていただきました。
たまごっち自体は、発売された1996年から2023年現在までその人気は下がりつつあると思います。
しかし今回のSupremeの春夏コレクションや、Y2Kファッションの流行などにより、ローテクな魅力たっぷりのたまごっちが再度注目されていくのではないでしょうか。
そしてこのコラボをきっかけに、以前のような輝かしいたまごっちの時代を、再度築くことが出来るようになるのを願うばかりです。
meseeでは買取をオンライン化したいリユース事業者さまを募集しています
meseeは「リユース取引をオンライン化して全国から良いものを仕入れたい!」 とお考えの事業者さまを、徹底的にサポートする支援ツールです。
「宅配買取を始めて仕入れを増やしたいけど何からやって良いかわからない…」
とお思いの事業者さま、オンライン取引における面倒ごとをmeseeが全て解決します!
詳しくはお問合せください!